【「する」楽しさと「支える」楽しさ】C大阪 山口氏インタビュー!

今回、来年度よりセレッソ大阪トップチームのサブマネージャーに入団が決定したびわこ成蹊スポーツ大学サッカー部の山口氏へインタビューをさせていただきました。プレーヤーの「する」立場からマネージャーの「支える」立場へ決めたきっかけや、スポーツへの関わり方について話をさせていただきました!

山口 大貴(やまぐち たいき)氏

  • 【経歴】滋賀県立八幡商業高校-びわこ成蹊スポーツ大学マネージャー(4年次:主務)
  • 【入団クラブ】セレッソ大阪トップチーム サブマネージャー

野仲:今回は私の同期で、来年度セレッソ大阪トップチームのサブマネージャーに入団が決定した山口大貴氏にお話をお聞きしたいと思います。山口さん、本日はよろしくお願いいたします。

山口:よろしくお願いします。


野仲:山口さんは大学からマネージャーとして活動をされ始めたとお聞きしたのですが、高校まではどんな選手だったのでしょうか。

山口:まず、私は小学校5年生の後半からサッカーを始めました。それまではスポーツは習い事ではしていませんでしたが、父が野球をしておりスポーツをしてほしいという願いがあったようで、やりたいことを伝えるとすぐに習わしてもらえました。ちなみに、サッカーを始めたいと思ったきっかけは2010年南アフリカW杯本田圭佑選手のフリーキックをテレビで見たことです。


野仲:あれは自分も見ていてとても衝撃的だったのを覚えています。

山口:そうですね、物凄い衝撃が脳裏に残っています。そこからはプロサッカー選手を夢見ていました。


野仲:では何故大学で選手からマネージャーという『やる』から『支える』という立場へ変わる決断をしたんですか?

山口:高校3年生の時にテレビでみた「ホペイロ」を取り上げた番組がきっかけです。その番組を見る前に、選手として最後の大会に向けて遠征中、両膝をケガしてしまい全治1年と言われました。元々ケガがちで病院へ通いながらプレーをしていましたが、大会前に爆発してしまい選手として最後のピッチに立つことが叶わなくなってしまいました。そんな時にテレビでホペイロとして活動をされている方の特集を見てかっこいいなと思い、その道を目指すようになりました。スパイクなど手入れしたり用具に関する知識も人一倍あったので元々関心がありました。


野仲:ちなみに、ホペイロとはどんな職業、どんなことをする人なんでしょうか?

山口:「ホペイロ」とはポルトガル語で「用具係」を意味するrouperioという言葉です。サッカーのスタジアムの選手が試合で使うロッカールームにあるユニフォーム、スパイクなど用具を準備・管理したり、それだけでなく日々のトレーニングのコーンやマーカーの準備、ドリンクの用意など選手がストレスなく取り組むことができるような環境を作るのが仕事です。


野仲:マネージャーとしての楽しさとプレーヤーとしての楽しさはどこが大きく違いますか?

山口:チームの結果に対する嬉しさの量、勝って嬉しい負けて悔しいという感情は変わりませんが、選手だったら点を決めて嬉しい、アシストをして嬉しいなど自分の行動の結果が直接楽しさになっていました。マネージャーになってからは、自分の行動が試合に直接影響を与えることはないかもしれません。水を準備したり、ボールを拾ったりで勝つことはないですが、自分のサポートで選手が最大限に力を発揮することが出来て点を取ったり、試合に勝つことが出来るのはより嬉しく感じます。自分がスパイクを手入れした選手が試合で活躍してくれるのもやりがいを感じる瞬間です。


野仲:そう言う意味では戦っているのは選手だけではないなと思いますね。特に大学時代はグラウンドを選手以上に走っていた印象があります。

山口:そうですね(笑)膝の悪い時分には辛い仕事でした。


野仲:マネージャーとして「支える」側になってみて実際どうでしたか?

山口:私が支える側として頑張れる要因は2つあります。1つはサッカーが大好きなことです。とにかくサッカーが好きでケガをして自分が出来なくなっても何かしらの形でサッカーに関わりたいと思っていたので続けることが出来たんだと思います。もう1つは選手への羨ましい気持ちを持っていることです。選手としてプレーできる体があれば私はプロを目指し続けていたと思います。大学でも選手として取り組み、プロを目指している選手たちを見ていると羨ましく感じます。それでも選手としては特別優れた成績を残した訳でもなく、秀でた能力や技術を持った訳でもないですが、日本のJリーグのチームの一員として活動できることになりました。そういう意味では子どものころから目指していたプロの世界に入ることが出来たので、その決断をしてよかったなと思います。


野仲:選手以外にも魅力的な関わり方は沢山あるんだよと、私自身も学生コーチという立場から思いますが、山口さんの立場から思う子どもの時にしたほうがいいこと、考えておくべきことは何かありますか?

山口:大学生でマネージャーとしての活動をこれから始めるという立場なので偉そうな事は言えませんが、やはり「好きを貫くこと」だと思います。「選手ってかっこいいな!」と思っていた所から、コーチやマネージャー、トレーナーなどいろんな人がいてプロの選手は活躍できているんだとサッカーに関わり続けることで知ることが出来ました。好きだから続けることが出来て、様々なタイミングや出会いから夢であったプロの世界に入ることが出来ました。辛い時やしんどい時に乗り越えられるだけの好きな気持ちを持っておくことが大切だと思います。


野仲:今回は貴重なお話をありがとうございました!今後のご活躍を期待しております。


(インタビュアー:野仲)


選手としてプロを目指す以外にも様々な道がある!そしてその道で輝くためにも好きでいられるものを是非見つけてほしいです。
山口さん、貴重なお話ありがとうございました!今後の活躍を期待しております。